2023年9月7日木曜日

針箱のある暮らし

21時台には虫の音が盛んでいて、高田渡の楽曲の「秋の夜の会話」を思い出す。「♪寒いね、寒いね、ああ、寒いね」と始まるあの歌だが、もっと冬に近い晩秋の時期だろう、草野新平。草野新平が居酒屋での眼鏡をかけて、着流し姿で呑んでいる姿と、吉祥寺の高田渡がリンクする。


先日の巨大なゴーヤは調理してもらい、巨大なゴーヤの肉詰めとして提供され2日間かけて食べた。20代の頃は、あの苦みがダメでダメでたまらず、よけて肉や豆腐ばかり食べていたのだが、これも加齢のなせる業か、ゴーヤばかり率先して食べるから、昨今では他の具材が残り何の料理だかわからなくなる始末。今年はウリ系がやられた印象を受けたが(酷暑のため)、この巨大ゴーヤが今年の締めくくりとなりそうである。

外気30度をきる、クロスバイク通勤もさほど汗ばむことなくなったが、台風のせいもあり、かなりの高湿度である。そんな帰りに杉並区のリサイクルセンサーの、分厚い鉄の自動ドアをくぐる。衣料品全般、オールドアパレル他、目ぼしいものは見当たらなくも、和裁の針箱を見つける。

実は自分、そうした針仕事は嫌いでなく、初めはジャケットのエンブレムやワッペン貼りを母親から教わったのが始まり。特にワッペンなんかは裏にノリが付いているのだが~洗濯しているうちに剝がれてくるもので、、がっちり綿の糸で張り付けるのを得意とする。(といってもそんなしょっちゅう、行うものでもない)で、針や木綿糸・絹糸を集めているとそれを納めるソーイングボックス(針箱)が必要となる。工具箱に糸を入れるというのも、、やや難あり。で、見つけたのがこの日光彫風な和裁の針箱


針山が付いており、くけ台(和裁をする際に、布を引っ張りながら縫って行ける)も付属。針箱の役目だけでなく、小さな作業台として成り立ってるのがじつにおもしろい。かつては実家・母屋にもあった印象をうける「針箱」でいるが、、洋裁すらできる人が限られる昨今、和裁においてはほとんど出来る人は皆無である。和裁を習っていた方も、すでに高齢、何かの機会に頼んだことがあるが、「目が見えないから」「指先がおぼつかないから」と体よく断られてしまうもの。着物全般、和装には興味ありいずれ男「和裁」を習いたいと思っている昨今である。


この針箱を小脇に抱えて帰路に就く、不思議な小箱を抱えた中年男性、其処にいる。帰宅したのちに、早速集めていた糸や針を収納してみると、、「渋いぜ!」。この傍らに着物を着たおばあちゃん、畳部屋ならば完璧である。それらを見つめて、まんじりともせず、、夕刻。




0 件のコメント:

コメントを投稿

Jジャーエールのエールは、応援ではない。

 と、またも見つかった 虫歯治療 をしに、かかりつけの歯科がある目白辺りまで、クロスバイクで向かうのでいた、、。 先日の受診に帰り際に、、レントゲン撮ったらその影が反対側にあるとの事で、、年内に、いまある虫歯を治そうという、という、そういうアプローチ。 いかんせ、ビール代用として...