2023年6月18日日曜日

在る休日の西東京

 うだるような陽気、これも高湿度のなせる島国気候。そう考えれば幾分と快適とまでいかないが島根性として片づけられるような。

そして休日、下駄を履いてゆこうと思い立つ。下駄の歯とクロスバイクのペダルの愛想は、力点からして無駄なく伝わるような気がする。下駄ばき、カンカン帽、開襟シャツ、麻のパンツなれば昭和初期のサマースタイルでいるが、高温多湿な日本の気候にはこのスタイルがうってつけでいる。麻製品をこよなく愛する人が居るが、昨今「麻」は自分も重宝していて、汗ばんだ肌に「張り付かない」「速乾性がある」「風をとおす」、この3つが揃うと快適そのものでいる。皺になりやすいというが、その皺もまた風物詩みたいなもの。オール「麻」はやや高いので綿麻・ポリ麻が安価でいい。

西東京市方面へと向かう、昔でいう東京「都下」でいるが、90年代頭ぐらいまで市外局番が違ったような気がする。調布は柴崎に住んでた親父の知人宅から、自宅にかける際には気を付けていたもので、郵便番号もそうだが近年細分化かれ、そして時代とともに必要となくなる。家電話もハガキも今では絶滅しかかっている。西東京市辺りまででると、自分が小さい時に見慣れた景色がパっと現れたりする。

まだまだ畑も多く、新しい家と畑が隣り合わせ。いつかは相続税の関係とかで消える畑でいるが、都下のそうした風景には親しみが持てる。「保谷梨」とある、このあたりの特産の様だが、そうした品種はなく、「保谷で造っている梨」全般を「保谷梨」というらしい。調布の先、稲城梨も有名だが、同じ趣旨であろうか。まれで「となりのトトロ」で電話を引いてある旧家、に赴くメイのような心境で、クロスバイクをこぎ行くオッサンは私でいる。芙蓉の花が揺れる、正午前に日差しはギラりと重たい。


彷徨っているうちに西武線沿線に出る。長い長い踏切を渡ると、敷島式ホームに妙な感動を覚える。

都内では見ない光景に、昭和の終わり辺りを回想。ステンレスパネルのウルトラマンレオの様なレッドアロー号が滑り込んできそうな幻想に捕らわれる、自分は脳の海馬が人より萎縮しているのか、そうしたこと幻影だが現実だかがごっちゃになる事がある。この炎天下、けだるそうな人たちを見ていると、アイスを食べている人もおり「ガリガリ君」を食べだしたら盛夏判定、自分基準だが例年よりやや早いようだ。昨今は気が付けば夏に入っている事が多いので、そのような流れになるのではないかと。

帰宅後には久々に昼寝をする、紫外線と暑さでややダウナーに。と不思議な夢を見る。所は沖縄県北部、知りあった59歳の男性は、穂積和夫氏(イラストレーター)のコレクターでいてメンズクラブやアイビーボーイなどのグッズを蒐集している人物。どういうわけか仲良くなって意気投合、家族ぐるみの付き合いがある。彼は国道沿いの家に住んでいるのだが、、ともに沖縄県北部へ昆虫採集へゆく予定を立てている~というもの。「あの辺は土地勘がありますから」と。

はっ、と目が覚めて思ったのだが、、あの59歳の男性は未来の自分なのではなかろうか、、と。あの表情や髪型、老い方は明らかに自分だ。何とも不思議な夢で、すこし不気味さがあるが、、。しかしながら結構こうした夢に「紐づけられている事」もある自分でいて、心の隅にでも。ようやく日が傾き始めた夕刻、川沿いを走り休日は終わる。

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