出勤途中に、街中にあるガレージセールを覗くのが常、でいる。主婦なんかに混じり品定めをしているのだが、いずれも数百円と、3回に1回は目ぼしいものが見つかったりするから辞めれない。さて、自分は何を求めているかというと、昨今は工具、メンズの小物、ついで文房具、といった具合。こうした店で良いものを見つけてしまうと、もう100均でさえ、その質ゆえの値段設定から敬遠してしまう流れ。であるから、寄り道をしてコツコツと蒐集する自分は、冬支度前のアリに等しい。(あまり四季は関係ないが)
昨今は第二波ともとれる、団塊世代の終活から良いものが街にあふれている。第一波は1995年あたりの、団塊世代が若いころに購入したもの(体形が変わり切れなくなった、服など)が当時リサイクルの意識から街にあふれていた。高校時分はそうした物を、集めていたんだが~それから25年たち、今度は団塊世代がそれ以降に購入したハイソな品々。氷河期世代の自分にとって、どうしても「父親世代」のおさがりを身に着ける感が、いまだぬぐえないのが私らの運命か(笑)まずは「保身」、そんな言葉がいつも心のどこかにある様な。
果たして終活?なのか、なかなか良いものがある。そんなのを漁っていると~、お?これは、と手にしたのは「Polo Club」のアスコット・タイだ。アスコット・タイはシャツの胸元に巻く男性用のスカーフなんだが~そう、映画で金持ちが首元に巻き付けているアレ。どうみても金持ち、嫌みな雰囲気を漂わせる代物なんだが、、昔はよく巻いている人をよく見た、が昨今はあまり見ない。やや絶滅しかかっている兆しもあり、やたら不要となったアスコット・タイが街中に氾濫している。大体、ペイズリー柄やドットなんだが、、この「Polo Club」のアスコットタイ、、何ともチェックにポロ競技を押し出したモノグラム、色彩も実に90年代色が強く、、けしてタイ蒐集している自分の基準、からしても「趣味」でない。そしてハイソとは言い難いスタンスでもあるのだが、、、。
欲しくなったのはこの「Polo Club」のタグそれだけでいたのだ、、。
そう、あれは90年代の初頭、中学の移動教室。移動や日中の活動は制服~でいるが、寝る際のいわゆる「室内着」は、ワンポイントという厳しい規制があった、しかもシロ・クリーム色に限る、という尾崎豊世代なら憤慨するような告示でいた。自分はメッシュのチャンピオンと乳首の上あたりに刺繍された白Tシャツを着ていったのだが、、「Polo Club」のTシャツ、トレーナーがやたらに多く、集団生活・指示系統、統率の取れた日本学生、着ているものまで同じであることに驚いたもの。なかでもS川君は「Polo Club」でも白いデカメのLサイズ、しかもパーカーでいて、フード付きは生活指導の教師たち、眉をひそめたがギリセーフ、まるで検問をスルーしたヒルツこと、スティーブ・マックウィーンのようなヒーロー感があった。(以後、S川君は学校生活でもMr.Polo Clubとなり、いつも女子に囲まれていた)
いわばラルフローレンに手が届かない、アメカジ全盛時代の「裏番長」「影武者」が「Polo Club」でいたのだ。40代にもなって、いまだにオッサン心にそうした布石が生きているのがおかしなもの。、、ちなみに今回見つけたPolo Clubのアスコット・タイは100円でいた。私の私的・正倉院へお蔵入りとしよう。食欲よりも物欲の秋・Polo Club回想記。



0 件のコメント:
コメントを投稿